一歩一歩ひとあしひとあし)” の例文
「あつちとおなじでいゝのよ。おねがひするわ。宿賃やどちんだけ余計よけいになるけど。」とひながら、道子みちこ一歩一歩ひとあしひとあしをとこ橋向はしむかうくらはうへとつてかうとする。
吾妻橋 (新字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
話も途絶えたまま、またもや並んで歩むともなく歩みを運ぶと、一歩一歩ひとあしひとあし市ヶ谷見附が近くなって来る。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)