一吹いっぷく)” の例文
忍野郷しのぶのごうを出外れるともう釜無の岸であった。土手に腰かけて一吹いっぷくした。それから四辺あたりを見廻したが、人の居るらしい気勢けはいもなかった。
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
文治郎の手にこれが這入るのは蟠龍軒の天運の尽きで、これが友之助の手に這入って、遂に小野庄左衞門のかたきが分るというお話、鳥渡ちょっと一吹いっぷく致しまして申し上げます。
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
煙草一吹いっぷくむ間おくれゝばお村は返さぬから、左様心得ろ
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)