“ヶ原(はら)” の例文
「そうそうぼた餅稲荷の森から小川にそうて鼓(つづみ)ヶ原(はら)へ抜けようとするあたり、あの辺は何と言ったけな。青柳町ではなし——。」
寛永相合傘 (新字新仮名) / 林不忘(著)
さるによつて明日(あす)よりは、木賊(とくさ)ヶ原(はら)の朱目(あかめ)が許(もと)に行きて、療治を乞(こ)はんといふことまで、怎麼(いか)にしけんさぐり知(しり)つ
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
われ今日かの木賊(とくさ)ヶ原(はら)に行き、路傍(みちのほとり)なる松の幹の、よき処に坐をしめて、黄金丸が帰来(かえり)を待ちけるが。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
いふ時鷲郎が後より、黄金丸は歩み来て、呵々(からから)と打笑ひ、「爾(なんじ)黒衣。縦令(たと)ひ酒に酔ひたりともわが面(おもて)は見忘れまじ。われは昨日木賊(とくさ)ヶ原(はら)にて、爾に射られんとせし黄金丸なるぞ」
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)