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トタンべい
ふりがな文庫
“トタンべい”の漢字の書き方と例文
語句
割合
亜鉛塀
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
亜鉛塀
(逆引き)
と気が付いた……ものらしい……で、
懐中
(
ふところ
)
へ
顎
(
あご
)
で見当をつけながら、まずその古めかしい
洋傘
(
こうもり
)
を向うの
亜鉛塀
(
トタンべい
)
へ
押
(
おし
)
つけようとして、べたりと
塗
(
ぬり
)
くった
楽書
(
らくがき
)
を読む。
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
或は
亜鉛塀
(
トタンべい
)
を
繞
(
めぐ
)
らした工場である。或は又見すぼらしいバラツクである。
斎藤茂吉
(
さいとうもきち
)
氏は何かの機会に「ものの
行
(
ゆ
)
きとどまらめやも」と歌ひ上げた。しかし
今日
(
こんにち
)
の
本所
(
ほんじよ
)
は「ものの行き」を現してゐない。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
と、見迎えて一足
退
(
の
)
いて、
亜鉛塀
(
トタンべい
)
に背の附くまで、ほとんど固くなった与五郎は、たちまち得も言われない嬉しげな、まぶしらしい、そして懐しそうな顔をして
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
片側波を打った
亜鉛塀
(
トタンべい
)
に、ボヘミヤ人の数珠のごとく、烏瓜を
引掛
(
ひっか
)
けた、
件
(
くだん
)
の
繻子張
(
しゅすばり
)
を
凭
(
もた
)
せながら、畳んで
懐中
(
ふところ
)
に入れていた、その羽織を引出して、今着直した処なのである。
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
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