“ようきょく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
謡曲75.0%
拗曲25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
下流の方のは「葛」の字をて、上流の方のは「国栖」の字を充てて、あの飛鳥浄見原天皇あすかのきよみはらのすめらみこと、———天武てんむ天皇にゆかりのある謡曲ようきょくで有名なのは後者の方である。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
わたくしはかつて謡曲ようきょくや狂言を読んでインド劇との関係を空想したことがある。確かにそれは空想である。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
一位いちい拗曲ようきょくした古木が竹の中に枝を拡げて、稀に来る人間の足を払ったり胴を支えたりする。
利根川水源地の山々 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
神聖観に護られて、固定のままあるいは拗曲ようきょくしたままに、伝った語句もある。だがたいていは、呪詞諷唱ふうしょう者・叙事詩伝誦でんしょう者らの常識が、そうした語句の周囲や文法を変化させて辻褄つじつまを合せている。
水の女 (新字新仮名) / 折口信夫(著)