“むぎわらぼう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
麦藁帽68.0%
麦稈帽32.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
古い麦藁帽むぎわらぼうの後ろへ、日除ひよけのためにくくり付けた薄汚うすぎたないハンケチをひらひらさせながら、井戸のある裏手の方へまわって行った。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
僕はズボン下に足袋たび裸足はだし麦藁帽むぎわらぼうという出で立ち、民子は手指てさしいて股引ももひきも佩いてゆけと母が云うと、手指ばかり佩いて股引佩くのにぐずぐずしている。
野菊の墓 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
幽邃ゆうすいな左岸の林に釣人がいる。一人、二人、三人、四人。麦稈帽むぎわらぼうで半シャツ、かがんで、細いさおの糸をおなじくしんかんと水に垂らしている。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
丁度お天気のい日だつたので、キチン氏は薄汚い園芸服に破けた麦稈帽むぎわらぼうかぶつて、せつせと玄関前の花壇で働いてゐた。