“みずけむり”の漢字の書き方と例文
語句割合
水煙100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
水煙みずけむりを立てて沈んでから皆一度は浮き上る。その時には助かろうとする本能の心よりほか何もない。手当り次第に水をつかむ、水を打つ、あえぐ、うめく、もがく。
身投げ救助業 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
思出の記は一瞬いっしゅん水煙みずけむりを立てゝ印度洋の底深そこふかく沈んで往ったようであったが、彼小人菊池慎太郎が果して往生おうじょうしたや否は疑問である。印度洋は妙に人を死にさそう処だ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
この時二人は身体からだに巻いてあった布を取って、各自てんでに綱を一本ずつ身体からだに結び付けますと、船の両側から一時に、水煙みずけむりを高く揚げて、真青な波の底に沈みました。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)