“みくず”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
水屑80.0%
20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
のち気が変になり、帰国の船中太平洋の水屑みくずになられたと聞いて居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
十六夜いざよひ日記につき」の女詩人は、河畔に立つて西行さいぎやう法師ほふしの昔をしのび、「光行紀行みつゆききこう」の作者は、川が深く、流れがおそろしく、水がみなぎつて、水屑みくずとなる人の多いのにおびえてゐる。
天竜川 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
「山科郷にわびしゅう暮らすみくずというしずでござります。殿にお目見得めみえを願いとうて参じました」
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
叔父の職を見習って、烏帽子折りになるはずの彼は、みくずに振り放されたのが動機となって、日本に隠れのない陰陽博士の弟子となった。そうして、師匠にも可愛がられた。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
察するところ、かの古塚のぬしがみくずという乙女おとめの体内に宿って、世に禍いをなすのであろう。
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)