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まをすべく
私は
何故富山に縁付き申候や、
其気には相成申候や、又何故御前様の
御辞には従ひ
不申候や、
唯今と相成候て考へ申候へば、覚めて
悔き夢の中のやうにて、全く一時の迷とも
可申
さまざまに
諦め
申候へども、此の一事は
迚も思絶ち難く候へば、
私相果て
候迄には是非々々一度、如何に致候ても
推して
御目もじ相願ひ
可申と、此頃は
唯其事のみ一心に
考居り
申候。
此命御前様に捨て候ものに
無御座候はば、外には此人の為に捨て
可申と
存候。