“まなざ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
眼差85.7%
目差14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは全く右馬の頭の眼差まなざしにちがいなかった。何というひどい変り様であろう。生絹は悪寒おかんを総身におぼえて震えた。
荻吹く歌 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
あの眼差まなざしもあの微笑びしょうも、てんで見当らなかったけれど、それでいてこの新しい姿になっても、わたしにはやはり素晴すばらしいお嬢さんと思われた。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
編笠を頭の後にハネ上げ、肩を振って、大股おおまたに歩いている、それは同志だった。暗い目差まなざしをし、前こゞみに始終オド/\して歩いている他の犯罪者とハッキリちがっていた。
独房 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
子供はランプの炎と老人の目差まなざしとに驚き、ただ惘然ぼうぜんとして身動きもしなかったが、やがて声をたて始めた。