“ほばし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
帆走80.0%
帆駛20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あのおだやかな春の海を、いっぱい日光を浴びて、金色こんじきに輝いて帆走ほばしって来る船を! あの姿すがたがあなたをおどりあがらせないのは不思議というほかはない。
俊寛 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
それと同じく宝船たからぶねまくらの下に敷いて眠っても、ただ欲張よくばり考えで眠れば、よし宝船を夢みても遠い沖を帆走ほばしる光景を見たり、あるいはかえって宝船の難破を見たりするであろう。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
この間も船は帆駛ほばしって行った。名残なごり夕筒ゆうづつも次第にさめ、海は漸次だんだん暗くなった。帆にぶつかる風の音も、夜に入るにしたがって、次第にその音を高めて来た。
名人地獄 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)