“ふともも”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
太腿47.5%
太股45.8%
大腿6.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こう云って頭を振った。弾丸は太腿ふとももに当った、しかし五人に向けた身構えは少しも変らず、切尖さがりの刀はかれらを身動きもさせなかった。
いさましい話 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
おみやは起き直った。裾がまくれて、太腿ふとももまで見えるのにも気がつかず、おみやはびっくりしたような眼で、茫然と新八を見あげていた。
色あいの派手な、しかしよごれ切った衣裳を着けて、腰を二つに折っているので、太腿ふともものあたりの肉が、着物のうえにむくむくして見えているのだ。
巷説享保図絵 (新字新仮名) / 林不忘(著)
頸筋くびすじ、背、太腿ふとももあらわに、真っ白なからだに二人とも水着を着けて、その水着がズップリれてからだ中キラキラに輝いて
墓が呼んでいる (新字新仮名) / 橘外男(著)
さっきの狩犬の一頭が、ひらりと茶まだらな尾をふるったかと思うと、次郎はたちまち左の太腿ふとももに、鋭いきばの立ったのを感じた。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
雨が降ってい出した時には、ちゃんと私を迎えにやって来る。二、三度、大儀そうにとんで、太股ふとももを地につけて止り、赤い眼を私に向ける。
博物誌 (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
汽車や電車に乗ると、胸毛むなげらし太股ふとももを現すをもって英雄の肌を現すものと心得て、かえってそれを得意とするものがある。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
と、死力であがいたが、行衣ぎょうえを泥にするだけで、起直れもしなかった。太股ふとももと肩の辺りに、二本も矢をうけていたのである。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
松竹座の前に来ていた。流行の女剣戟けんげきがかかっていて、座の前に、その剣戟女優が太股ふともももあらわに大見得を切っている一種奇矯な看板が出ている。
如何なる星の下に (新字新仮名) / 高見順(著)
「モット落着いて……馬の腹を覘え、馬の腹と人の太股ふとももを打ちく気組みで……まだまだ、ズット近くへ来た時でいい」
左の腕を切断され、右の大腿ふとももを砕かれ、死人のごとく横たわっているイワノウィッチの上で、露独の烈しい砲火がわされたのであった。
勲章を貰う話 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
ここで、くだんの若い英吉利イギリス紳士の頭に、ちょいとまくった女袴スカアトの下からちらと覗いてる巴里の大腿ふとももが映画のように flash したに相違ない。
その晩かれは例によって「自分のルウレット台」で十フランの最小限度を二十三に張り抜いていましたが、ふと気がつくと、何かしら異状に冷たい固いものがかれの大腿ふとももを横から押しているのです。
踊る地平線:09 Mrs.7 and Mr.23 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
大腿ふとももにしこった疲労を意識して阿賀妻はうとうととした。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
ちらと大腿ふとももを見せて片眼をつぶっている巴里!