“ふうよう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
楓葉42.9%
風葉42.9%
諷謡14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
青い楓葉ふうようにつつまれたる白布の滝が静かに落ち、その周囲は雲煙を以てぼかされた。その座敷へ夏の太陽がさし込み、反射が暗い床の間を照して、その滝はすがすがしくも落ちていた。
黒けむりはたちまち疾風雲はやてぐもけるに似、名月は血の色そのまま、剣光の雨と叫喚きょうかんを下に見ていた。——まもなくかるる風葉ふうようのごとく、県尉けんいの馬や捕手の群れは逃げ散ッた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
上が下へうつるのは、月と露、雲と地のかげり。なんの不思議もないことだ。民の諷謡ふうようは、自然に湧くものだとは、唐宋の古史もいっている。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)