“ふうとう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
封筒66.7%
風濤33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
合宿前の日当りの芝生しばふに、みんなは、円く坐って、黒井さんが読みあげる、封筒ふうとう宛名あてなに「ホラ、彼女かのじょからだ」とか一々、騒ぎたてていました。
オリンポスの果実 (新字新仮名) / 田中英光(著)
かれはそれを封筒ふうとうに入れて封をした。が、上書うわがきを書こうとして、何かにはっと気がついたように、ペンをにぎったまま、その封筒を見つめた。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
しかし、この九十九里が飯岡いいおかの崎で尽きて、銚子の岬に至ると、また奇巌怪石の凡ならざるものがあります。それから先に、風濤ふうとうの険悪を以て聞えたる鹿島灘かしまなだがあります。
大菩薩峠:28 Oceanの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
口拍子くちびょうしに合せて、小舟を左右に大きくりうごかし、舟はまるで風濤ふうとうもてあそばれる一ようの枯れ葉に似ていた。しかもぐんぐんとそのまに岸から揚子江ようすこうのただ中へと離れて行くのである。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)