“ふいちょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
吹聴99.5%
風聴0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あまつさえ下婢に向って妾はレデーの資格なきものなりなど余計な事を吹聴ふいちょうせられ候由、元来右はいかなる御主意に御座候や伺度候。
倫敦消息 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
門人が名主なぬしをしていて、枳園を江戸の大先生として吹聴ふいちょうし、ここに開業のはこびに至ったのである。幾ばくもなくして病家のかずえた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
母親は眼も口も一ツにして大驩おおよろこび、尋ねぬ人にまで風聴ふいちょうする娘自慢の手前味噌みそしきりによだれを垂らしていた。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
この物語のはじめにちょいと噂をした事の有るお政の知己しりびと須賀町すがちょうのお浜」という婦人が、近頃に娘をさる商家へ縁付るとて、それを風聴ふいちょうかたがたその娘をれて、或日お政を尋ねて来た。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)