“ひよどりごえ”の漢字の書き方と例文
語句割合
鵯越100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一方、大将軍九郎御曹司義経は、七日の明方、三千余騎で鵯越ひよどりごえにのぼり、人馬を休ませていたが、その騒ぎに驚いたか、牡鹿おじか二匹、牝鹿めじか一匹が平家の城の一の谷へ逃げ下りた。
虹の目玉だ、やあ、八千年生延いきのびろ、と逆落さかおとしのひさしはづれ、鵯越ひよどりごえつたがよ、生命いのちがけの仕事と思へ。とびなら油揚あぶらげさらはうが、人間の手に持つたまゝを引手繰ひったぐる段は、お互に得手えてでない。
紅玉 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
銭形平次と八五郎を真っ先に、多勢の者が鵯越ひよどりごえの逆落しほどの勢いで、一団となって五重の塔の外へ出た時は、あたりはもう雀色にたそがれておりました。