“ひとなつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
人懐63.9%
一夏19.4%
人懷11.1%
人馴5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
其処に何とも云われない人懐ひとなつッこい所があって、「人間社会の温か味」と云うようなものを、彼はこう云う時に最も強く感じます。
幇間 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
女流文学者として盛名を伝へられてゐる某女史が、一夏ひとなつ男の友達五六人と、信州辺のある山へ避暑旅行を企てた事があつた。
彼女は、私には、人懷ひとなつこい氣紛れものであつた。私のことを、リヴァズ氏に似てゐらつしやる、なゞと云つた。
しかも今、彼の跫音あしおとに、ふとその辺の岩蔭から、すっと起って、こっちを振り向いた白衣びゃくえの人影があった。人馴ひとなつっこく智深のほうへ近づいてでもくるのかと思うと、白い人影は、彼を見て
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)