“ばんじゅう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
晩中60.0%
万獣20.0%
番重20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし、ともかく、王女をにがさないで、晩中ばんじゅう番をしたのですから、どうするわけにもいきません。
ぶくぶく長々火の目小僧 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
さん豺狼さいろう麋鹿びろくおそれ従はぬものとてなかりしかば、虎はますます猛威をたくましうして、自ら金眸きんぼう大王と名乗り、数多あまた獣類けものを眼下に見下みくだして、一山万獣ばんじゅうの君とはなりけり。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
今御身が相を見るに、世にもまれなる名犬にして、しかも力量ちから万獣ばんじゅうひいでたるが、遠からずして、抜群の功名あらん。某この年月としつき数多あまたの獣に逢ひたれども、御身が如きはかつて知らず。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
トタンぶきの、あからさまな、みる影もないバラックになり果てゝは、つみ上げた番重ばんじゅうと、天井から下がった鈴生すずなり烏帽子籠えぼしかごとが、わずかにその風流みやびをみせているだけ
春泥 (新字新仮名) / 久保田万太郎(著)