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はっきゅう
このなつかしさに対しては、去年の夏から
互に許し合っている水泳場近くの
薄給会社員の
息子薫少年との小鳥のような肉体の
戯れはおかしくて、
想い出すさえ
恥じを感ずる。
陣をくずした
小姓組の者をいつのまにかとびこえたのであろう、
木隠は
白球を手に、
菊池半助は
紅球を手にして、
最初の
位置に立っている。
陣形の
中宮に、
白球をもった星川余一と、
紅球を持った
万千代とが、ゆだんのない顔をして立つと、
菊池半助はその紅球をとって、もとの場所へかえることを