“のいぬ”の漢字の書き方と例文
語句割合
野犬100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
種彦は慄然りつぜんとしてわが影にさえ恐れを抱く野犬のいぬのように耳をそばだてたが、すると物音はそれなり聞えず二階の夜は以前の通り柔かな円行燈の光ばかり。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
何物にか執着しふぢやくして、黒くげた柱、地にゆだねたかはらのかけらのそばを離れ兼ねてゐるやうな人、けものかばねくさる所に、からす野犬のいぬの寄るやうに、何物をかさががほにうろついてゐる人などが
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)