“ねいりばな”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
寝入端50.0%
寐入端16.7%
寝入初16.7%
寢入花16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うなると婦人の方が度胸のいもので、新吉の手を引いて病間へそうっと忍んで参りますと、惣右衞門は病気疲れでグッスリと寝入端ねいりばなでございます。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
前日からの疲れでぐっすり寝込んだ寐入端ねいりばなを起されたので、大分不機嫌である。大体あの小樽の埠頭ふとう設備で、二万の武装兵力が上陸するのに何日かかるか、とても一日や二日で出来る話ではない。
流言蜚語 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
まず七兵衛初め長屋の者の寝入初ねいりばな、この井戸端で水音がしたというの上刻は四つごろの出来事であろうと、三次はその日和下駄を凝視みつめながら考えた。
ふけ行く夜に奧も表も人定まりて、築山つきやま木影こかげ鐵燈かねとうの光のみわびしげなる御所ごしよ裏局うらつぼね、女房曹司の室々も、今を盛りの寢入花ねいりばな對屋たいやを照せる燈の火影ほかげに迷うて、妻戸を打つ蟲の音のみ高し。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)