“ぬるで”の漢字の書き方と例文
語句割合
白膠木100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一切のからが今はかなぐり捨てられた。護摩ごまの儀式も廃されて、白膠木ぬるでの皮の燃える香気もしない。本殿の奥の厨子ずしの中に長いこと光った大日如来だいにちにょらいの仏像もない。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
常見てはありとも見えぬあたりに、春来ればすももや梅が白く、桃が紅く、夏来れば栗の花が黄白く、秋は其処此処に柿紅葉、白膠木ぬるで紅葉もみじ、山紅葉が眼ざましくえる。雪も好い。月も好い。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
やなぎ白膠木ぬるでの木を削っていろいろの飾りをつけた祝い棒がこのために銘々めいめいに与えられる。それでたんたんと横木をたたいて、心まかせに鳥を追うことばとなえるのが、いわゆる鳥小屋の生活であった。
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)