“によぜ”の漢字の書き方と例文
語句割合
如是100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私が数語を以て問へば数語を以て答へるのみである。この地の処女に如是によぜしつけもあることを思ひ、興あることに思つたので、挨拶あいさつをして其処を去つた。
イーサル川 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
私は志を抱いて維也納ウインナからミユンヘンに転学した当時は、部屋を得るに困難なこと如是によぜであつた。但し是は貧しい留学生の私を標準としての有様である。
南京虫日記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
『ぼくの妹の靴ひもが長過ぎますから、切つてやらうとおもひます。小刀こがたなを持つて居りませんか』かういふのであつた。私が非常に骨折つて理解した独逸語は如是によぜのものに過ぎぬ。
イーサル川 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
男女はやはり如是によぜである。僕は稍不安になつて来たけれども、これは気を落付けなければならぬと思つて、少し後戻りをして、香柏の木かげに身をよせて立つてその接吻を見てゐた。
接吻 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)