“なまづめ”の漢字の書き方と例文
語句割合
生爪100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
余が廿貫目の婆さんに降参して自転車責にってより以来、大落五度小落はその数を知らず、或時は石垣にぶつかって向脛むこうずねりむき、或る時は立木に突き当って生爪なまづめがす
自転車日記 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
道服を着た医師くすしめいた男が、盆の上に整然と並べられている、小刀メス小槌こづち小鋸このこぎり生皮剥なまかわはぎの薄刃物、生き眼刳りの小菱鉾こびしぼこ生爪なまづめ剥がしの偃月えんげつ形のきり、幾本かの針といったような物を
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
いままで気がつかなかったがこのとき足の拇指おやゆびが痛みだした。手をやってみると生爪なまづめがはがれてある、かれは大地に座りこんだ。そうしてへこ帯をひきさいて足を繃帯ほうたいすることに決めた。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)