“ないしょばなし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
内密話64.3%
内所話14.3%
内緒咄7.1%
内証話7.1%
密談7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これより先、下の座敷では、いったん出かけて行った金公が、またコソコソと立戻って来て、お倉婆あと内密話ないしょばなしを試みている。
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
彼は自分のいないに得た「あの女」の内状を、あたかも彼と関係ある婦人の内所話ないしょばなしでも打ち明けるごとくに語った。そうしてそれらの知識を自分に与えるのを誇りとするように見えた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その頃の若い学士たちの馬鹿々々しい質問や楽屋落がくやおち内緒咄ないしょばなし剔抉すっぱぬきが後の『おぼえ帳』や『控え帳』の材料となったのだ。
斎藤緑雨 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
それが夢では宿屋の座敷になってるのんですが、まだその外にもいろいろ不思議な夢あるのんで、これも宿屋みたいなとこに私が昼寝してましたら、傍に綿貫と、光子さん小声で内証話ないしょばなししてて
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
お作は嫂を台所へ呼び出して、水口の方へ連れて行って、何やら密談ないしょばなしをし始めた。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)