“ないげんかん”の漢字の書き方と例文
語句割合
内玄関100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
椽側えんがわを曲って母の影が障子しょうじのうちに消えたとき、小野さんは内玄関ないげんかんの方から、茶の間の横を通って、次の六畳を、廊下へ廻らず抜けて来る。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
横町よこちょうに十四五間の高塀たかべいが有りまして、九尺くしゃくの所に内玄関ないげんかんとなえまする所があります。
退いた空屋敷あきやしきとも思わるるなかに、内玄関ないげんかんでこちこち音がする。はてなと何気なく障子を明けると——広い世界にたった一人の甲野さんが立っている。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
何処どこくかと、見えがくれに跡を附けてまいりますと、一人ひとりは川口町四十八番地の店蔵みせぐらで、六間間口ろっけんまぐちの立派なかまえ横町よこちょうの方にある内玄関ないげんかんの所を、ほと/\と叩くと、内からひらきを明け
そうして書生部屋のすぐそばにある内玄関ないげんかんから案内を頼んだ。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)