“とゞろ”の漢字の書き方と例文
語句割合
100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
風は門を蔽うた大木に高くとゞろいてゐた。しかし道路は目路めぢの限り右も左もしんとして物の影もなかつた。
四条通りの方に面した例の薬屋の店の前をわざと通り越して、橋の上まで行つて、遠くから姉はそれを指して眺めさせた。私は胸をとゞろかせながらその建物を見上げた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
これよつて越前守と任官にんくわんし大岡越前守藤原忠相ふぢはらのたゞすけと末代までも名奉行めいぶぎやうの名をとゞろかしたるは此人の事なり將軍家には其後も越前は末代の名奉行なりと度々上意じやういありしとかや
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)