“とうあん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
偸安66.7%
答案13.3%
棟庵6.7%
侗庵6.7%
陶庵6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
世界の歴史にも往々おうおう見ることだが、他の力を当てにして一日の偸安とうあんを計るということが一番おそるべしだ。これは支那の歴史にはいくつもその例がある。
そんな、ささやきがこえると、答案とうあん見入みいっていられた先生せんせい
生きぬく力 (新字新仮名) / 小川未明(著)
保は病のために時々じじ卒倒することがあったので、松山棟庵とうあんが勧めて都会の地を去らしめたのである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
渋江氏の住んでいた烏森の家からは、存生堂ぞんせいどうという松山棟庵とうあんの出張所が最も近かった。出張所には片倉かたくら某という医師が住んでいた。保は存生堂に駆け附けて、片倉を連れて家に帰った。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
竹渓は精里の男侗庵とうあんしゅうとに当る鈴木白藤とも相識あいしっていた。「清風館集。是日会者空空、白藤、南畝諸子凡七人。」
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
陶庵とうあん侯招宴一条の如きは二葉亭の性質として応じないのは百も二百も承知していて少しも不思議と思っていないから、二葉亭の気質を能く理解のみこんでる私があらためて争うような事は決してない。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)