“てなずち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
手名椎50.0%
手摩乳50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「私は、この国の大山津見おおやまつみと申します神の子で、足名椎あしなずちと申します者でございます。妻の名は手名椎てなずち、この娘の名は櫛名田媛くしなだひめと申します」
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
諏訪旧蹟誌(安政四年)には、手名椎てなずち足名椎あしなずちを祭ったのであろうと書いてあるけれども、単に手足相対することと、呼声の近いのとから想像したので、もとより拠はない。
手長と足長:土蜘蛛研究 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
そして、そのくしをすぐにご自分のびんの巻髪まきがみにおさしになって、足名椎あしなずち手名椎てなずちに向かっておっしゃいました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
「じつはおれは天照大神あまてらすおおかみの同じはらの弟で、たった今、大空からおりて来たばかりだ」と、うちあけてお名まえをおっしゃいました。すると、足名椎あしなずち手名椎てなずち
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
その例は『日本書紀』の「神代巻」出雲の条に、「やつかれれ国つ神、脚摩乳あしなずち我妻号わがつまのな手摩乳てなずち云々」。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
出雲いずもの川上というところにいたりたもう。そこにひとりのおきなうばとあり。ひとりの少女おとめをすえてかきなでつつ泣きけり。素戔烏尊すさのおのみことたぞと問いたもう。われはこの国神くにつかみなり。脚摩乳あしなずち手摩乳てなずちという。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)