“つるくさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蔓草98.3%
蔓艸1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
端隠しのような物に青々とした蔓草つるくさが勢いよくかかっていて、それの白い花だけがその辺で見る何よりもうれしそうな顔で笑っていた。
源氏物語:04 夕顔 (新字新仮名) / 紫式部(著)
ふたりとも大きい蔓草つるくさすがったので、幸いに河のなかへ滑り落ちるのを免かれたが、そのあいだに勇造の姿は見えなくなってしまった。
麻畑の一夜 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
薄片鐵ブリキを塗りて葉となしたる蔓艸つるくさは、幾箇のさゝやかなるあづまやに纏ひ附きて、その間には巧に盆栽の橘柚オレンジ等をならべたり。亭の前なる梢には剥製の鸚鵡あうむまりたるあり。
騎者等の我をき往くは、とある洞窟の一つにて、その入口は石楠エピゲエアの枝といろ/\なる蔓艸つるくさとに隱されたり。我等は足をとゞめつ。しづかに口笛吹く聲と共に、扉を開く響す。再び數級の石磴せきとうを下る。