“つちぐも”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
土蜘蛛81.1%
土蜘8.1%
土蛛2.7%
土蛛蜘2.7%
土蜘味2.7%
顛当2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すなわち例の「腐木の谷」には「洞の国」が建てられてあり、神代時代に「土蜘蛛つちぐも」と呼ばれた、不具醜悪な土人どもが、群をなして住んでいた。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
番組は記憶しないが、京都から金剛謹之介氏が下って来て、その門下の「土蜘つちぐも」、謹之介氏の「松風」「望月」なぞが出た。筆者はその時十二歳で「土蜘」のツレ胡蝶をつとめた。
梅津只円翁伝 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
疲れ切っている三人は土蛛つちぐものようにその穴に這い込んで、落葉の上にべったりと坐った。
小坂部姫 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
英雄遺算あり、土蛛蜘つちぐもの巨人たる家康も、かかる意外の事までは、思い及ばざりしぞ遺憾なれ。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
「鹿児島には、昔、土蜘味つちぐもという種族がいたらしいですね。熊襲くまそみたいな。やはり私達と同じで、洞窟に住んでいた」
桜島 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
唐の段成式の『酉陽雑俎ゆうようざっそ』に顛当つちぐも蠅を捉えて巣に入りその蓋を閉じると蓋と地と一色でともに糸隙の尋ぬべきなしと自分の観察を筆し、またおよそ禽獣は必ず物影を蔵匿して物類に同じくす