“ちっそく”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:チッソク
語句割合
窒息82.9%
窒塞8.6%
蟄息8.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かれは煙に巻かれて窒息ちっそくしている巌の体に足をふれた、かれは狂気のごとくそれを肩にかけた、そうしてきっと窓の方を見やった。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
台所へ入った閻婆は、鶏の肉をほぐしたり、かまどの火を見たりしながら、内心、舌を出していた。男と女とは、窒塞ちっそくする場所へ一ツに入れておけば自然なるようになるものというのが婆の哲学だった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
昨夜ゆうべの雨に甲板デッキは流るるばかり濡れたれば、乗客の多分おおくは室内にこもりたりしが、やがて日光の雲間を漏れて、今は名残なごり無く乾きたるにぞ、蟄息ちっそくしたりし乗客は、先を争いて甲板デッキあらわれたる。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)