“たにだに”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
谿々50.0%
谷々33.3%
渓々16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私はこの古城址こじょうしに遊んで、君なぞの思いもよらないような風景を望んだ。それは茂った青葉のかげから、遠く白い山々を望む美しさだ。日本アルプスの谿々たにだにの雪は、ここから白壁を望むように見える。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ゆうやけは、さびしい、たかやまあいだにうすれて、おおかみたちのかなしくほえるこえ谷々たにだににこだましたのでした。
道の上で見た話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
京の桜はもう散っていたが、途中の花はまだ盛りで、山路を進んで行くにしたがって渓々たにだにをこめたかすみにも都の霞にない美があった。
源氏物語:05 若紫 (新字新仮名) / 紫式部(著)