“たかだち”の漢字の書き方と例文
語句割合
高館100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かの芭蕉の「奥の細道」をたどって高館たかだちの旧跡や松島塩釜の名所を見物しながら奥州諸国を遍歴したい宿願で、三日前のゆうぐれに江戸を発足ほっそくして、路草を食いながらここまで来たのであると云った。
半七捕物帳:33 旅絵師 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
その高館たかだちあとをばしずかにめぐって、北上川の水は、はるばる、瀬もなく、音もなく、雲のはてさえ見えず、ただ(はるばる)と言うように流るるのである。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
亀井かめい片岡かたおか鷲尾わしのお、四天王の松は、畑中はたなかあぜ四処よところに、雲をよろい、繇糸ゆるぎいとの風を浴びつつ、あるものは粛々しゅくしゅくとして衣河ころもがわに枝をそびやかし、あるものは恋々れんれんとして、高館たかだちこずえを伏せたのが
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)