“たいしょくかん”の漢字の書き方と例文
語句割合
大織冠100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寂寞せきばくたる光りの海から、高くぬきでて見える二上の山。淡海公の孫、大織冠たいしょくかんには曾孫。藤氏族長太宰帥、南家なんけの豊成、其第一嬢子だいいちじょうしなる姫である。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
遠く天児屋根あめのこやねみことにあり、命の二十二代は大織冠たいしょくかん藤原の鎌足かまたり公、それより十六代の後胤こういんである伊達遠江守蔵人とおとうみのかみくろうどは従五位下常陸介朝宗ひたちのすけともむねどのに出づるこの——
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)
じゃが、大織冠たいしょくかんさまの代どころでは、ありは致しませぬ。淡海公の時も、まだ一流れのお家でおざりました。併し其頃やはり、藤原は、中臣と二つの筋にわかれました。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
其お方がお死にのきわに、深く深く思いこまれた一人のお人がおざりまする。耳面ノ刀自と申す、大織冠たいしょくかんのお娘御でおざります。前から深くお思いになって居た、と云うでもありません。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)