“せんもう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
譫妄80.0%
旃毛20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「なるほど、しかし、ニコル教授のような間違いだらけな先生でも、これだけは巧いことを云いましたな。結核患者の血液の中には、脳に譫妄せんもうを起すものを含めり——って」
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
すっかり熱にうかされてしまって、譫妄せんもう状態に近いようなようすになり、うつろな視線をあてどもなく漂わせながら、のろのろした声で、切れぎれにつぶやきつづけるのだった。
キャラコさん:05 鴎 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
その後蘇武があなぐらの中に幽閉ゆうへいされたとき旃毛せんもうを雪に和してくらいもって飢えをしのいだ話や、ついに北海ほっかい(バイカル湖)のほとり人なき所にうつされて牡羊おひつじが乳を出さば帰るを許さんと言われた話は
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)