“せきけつ”の漢字の書き方と例文
語句割合
石碣100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
許多あまた石碣せきけつ並び立てり。二碑の前に彫鏤てうるしたるこしかけあり。是れポムペイの士女の郊外に往反ゆきかへりするときしばらく憩ひし處なるべし。
洪大尉の石碣せきけつを開いて一百八の魔君を走らせしも恐らくはこう言う所ならん。霊官殿、玉皇殿、四御殿など、皆えんじゅ合歓ねむの中に金碧燦爛さんらんとしていたり。
北京日記抄 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そうして、石碣せきけつの矢をつがえると、折から空の高くを飛び過ぎて行く渡り鳥の群に向って狙いを定める。弦に応じて、一箭いっせんたちまち五の大鳥があざやかに碧空へきくうを切って落ちて来た。
名人伝 (新字新仮名) / 中島敦(著)