“せきい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
咳入78.9%
赤衣10.5%
偃入5.3%
積威5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だが梯子段はしごだんりるには下りたが、登るのはよほどの苦痛で咳入せきいり、それから横になって間もなく他界の人となってしまった。
松井須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
赤衣せきいの童子が、そうして山に着いたのは、ちょうどひるめしごろだった。このとき山の象どもは、沙羅樹さらじゅの下のくらがりで、などをやっていたのだが、額をあつめてこれを見た。
オツベルと象 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「前に七坪余りの小庭を控へて、杉柾の萱門を浅く、椽に近き小細水ささらみずは江戸川の流を偃入せきいれて胡麻竹の袖垣をめぐり土塀を潜りて、内庭の池に注ぐなりけり」
巣鴨菊 (新字旧仮名) / 正岡容(著)
長州征伐は幕府創立そうりつ以来の大騒動だいそうどうにして、前後数年のひさしきにわたり目的もくてきを達するを得ず、徳川三百年の積威せきいはこれがために失墜しっついし、大名中にもこれより幕命ばくめいを聞かざるものあるに至りし始末しまつなれば