“すなつぶて”の漢字の書き方と例文
語句割合
砂礫100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何者とも知れずバラバラと京極方へ砂礫すなつぶてを飛ばす者があり、矢来をゆすって罵り返す宮津城下の町人の叫びも凄まじく雑音の中に響いた。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
よいから勢いを増した風は、海獣の飢えに吠ゆるような音をたてて、庫裡くり、本堂のむねをかすめ、大地を崩さんばかりの雨は、時々砂礫すなつぶてを投げつけるように戸を叩いた。
死体蝋燭 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
砂礫すなつぶていて、地を一陣のき風がびゅうと、吹添うと、すっと抜けて、軒をななめに、大屋根の上へ、あれあれ、もの干を離れて、白帷子しろかたびらすそを空に、幽霊の姿は、煙筒えんとつの煙が懐手をしたように
怨霊借用 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)