“すてみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
捨身62.5%
棄身37.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お妙は、あの職人姿で飛び込んで来て、自分が捨身すてみのたんかで父壁辰の十手から救った喬之助を、忘れようとして忘れられないのだった。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
神にも拝謁はいえつのできぬものにはあらざるべしと決心し、これより種種しゅじゅの善行を志し、捨身すてみ決心して犬鳴山けんめいざんこも大行たいぎょうをはじめ
神仙河野久 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
一歩の空間を行き尽した靴は、光るこうべめぐらして、棄身すてみに細い体を大地に托した杖に問いかけた。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その癖、おそろしく焦燥あせってジリジリしている事はたしかだ。これぞと思う本があればポケットをからにしても構わないぐらい棄身すてみの決心をしている事だけはたしかである。
探偵小説の正体 (新字新仮名) / 夢野久作(著)