“じゆんこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
純乎66.7%
純子33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その自己は大雅のやうに純乎じゆんことして純なる芸術家ではない。寧ろ人に師たるの芸十六に及んだと伝へられる柳里恭に近いディレツタントである。
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
新らしい随筆とはなんであるか? 掛け値なしに筆にしたがつたものである。純乎じゆんことして純なる出たらめである。
野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
その時、すすむちやんと純子じゆんこちやんとが、はしやいで玄関から帰つて来ました。二人とも風呂敷包をダランとさげて、進ちやんは顔にお面をかぶつてゐました。
母の日 (新字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
「ええ。まだおひるすぎですもの。一時ごろになると、純子じゆんこちやんが帰つて来るでせうし、二時ごろに耕一かういちさん、三時ごろに蓉子ようこねえちやんが帰つて来るはずだわ。」
母の日 (新字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
お父様は青白い顔をして、うち耕一かういち君たちを遊ばせ、お母様は赤ん坊の純子じゆんこちやんをおんぶして、お父様のお友達を訪ねまはつてお金を借りたり、仕事口をさがしてもらつたりしたのです。
母の日 (新字旧仮名) / 槙本楠郎(著)