“ししおう”の漢字の書き方と例文
語句割合
獅子王100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御悩み快癒された天皇は、喜びのあまり獅子王ししおうという剣を頼政に賜った。宇治左大臣頼長がこれを頂いて御前の階段を半ばまで降りたとき、ほととぎすが鳴いて空を渡った。
八宗九宗の碩徳せきとくたち虎豹鶴鷺こひょうかくろぐれたまえる中にも絶類抜群にて、たとえば獅子王ししおう孔雀王くじゃくおう、我らが頼むこの寺の塔も絶類抜群にて、奈良や京都はいざ知らず上野浅草芝山内
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
玉楼金殿ぎょくろうきんでんを空想して、鳳凰ほうおうの舞うたつ宮居みやいに、牡丹ぼたんに遊ぶ麒麟きりんを見ながら、獅子王ししおうの座に朝日影さす、桜の花をふすまとして、明月めいげつの如き真珠を枕に、勿体もったいなや、御添臥おんそいぶしを夢見るかも知れぬ。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)