“ざっしょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
雑掌80.0%
雑餉20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
従者には、中院ノ雑掌ざっしょう俊秀と天見あまみノ五郎常政を連れ、ふたりを案内に、山崎の海印寺から一里半ほど北へのぼっていた。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、蒼惶そうこうとして奥へはいり、社家の雑掌ざっしょう舎人とねりを集めて、何か鳩首して相談をこらしているらしく思われる。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
家が日本人の生活の単位であった時代は過ぎ去った。そうしてこの食物の個人主義を、促したものは雑餉ざっしょうすなわち弁当であった。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
他の多くの雑餉ざっしょうと同様に、次第に共同食事のいろいろな拘束から、独立して発達することになり、その結果はついに家々または各個人の食物選択の自由を、促進する動力ともなり得たのである。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
駄餉だしょうとも雑餉ざっしょうともこれをいって、めし屯食とんじきという握飯にぎりめしで、しるは添わなかったようであるが、そのかわりにはいろいろのご馳走ちそうひつ長持ながもちで持ちはこばれ、上下じょうげ何十人の者が路傍の森のかげなどで
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)