“こやくにん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
小役人60.0%
小官吏40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あっしゃ全体、神田の豊島町としまちょうで生れたんだけれど、牛込うしごめ赤城下あかぎしたに住んでたのさ。お父さんはお組役人——幕末あのころ小役人こやくにんなんざ貧乏だよ。
市川九女八 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
年配は二人共四十近く見えたけれど、一方は小役人こやくにんといった様なしかつめらしい男で、一方は純粋の浅草人種なのだ。
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
二階建、格子戸こうしど、見たところは小官吏こやくにん住宅すまいらしく。女姓名おんななまえだけに金貸でもそうに見える。一度は引返えして手紙で言おうかとも思ったが、何しろ一大事と、自分は思切って格子戸をくぐった。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
小官吏こやくにんになればああも増長されるものかと乃公も愛憎あいそが尽きてしもうた。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)