“こもづつみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
菰包57.1%
薦包28.6%
莚包14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
道具は大抵菰包こもづつみにしてしまつた。膳も大きなのを一箇ひとつ出してあるばかりであつた。昼飯には皆ながそれを取巻いて食つた。
(新字旧仮名) / 田山花袋(著)
と呼ぶ善どんを先触さきぶれにして、二三人の若い手合が大きな薦包こもづつみの荷を店の入口から持込んだ。大勝の連中のなかでは一番腕力のある吉どんが中心となって、太いなわつかみながら威勢よく持込んで来た。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
よく三吉も洗濯物をかかえて訪ねて行くと、盲目縞めくらじまの前垂を掛けた宗蔵がニコニコして出て来て、莚包こもづつみの荷物の置いてある店の横で、互に蔵の壁に倚凭よりかかりながら、少年らしい言葉を取換とりかわした。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)