“こちょうじん”の漢字の書き方と例文
語句割合
胡蝶陣100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たび途中とちゅうで、煙草畑たばこばたけに葉をつんでいる少女にった。少女はついこのあいだ、おどしだにからさとへ帰ってきた胡蝶陣こちょうじんのなかのひとり。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いわゆる和冦の異称たる胡蝶陣こちょうじんの名は、堂々たる大みんの朝廷をして困頓こんとんせしめ、沿海の人民をして、胆肝たんかんを寒からしめたり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
裾野すそのにいたころは富士ふじ山大名やまだいみょうむすめ——胡蝶陣こちょうじん神技しんぎ——猛獣もうじゅうのような野武士のぶしのむれを自由自在じざいにうごかした咲耶子である。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さすがの胡蝶陣こちょうじんみょうをえた咲耶子さくやこも、いまはほどこすにすべもなくなった。精鋭無比せいえいむひの彼女の部下のやいばも、いまはしだいしだいに疲れてくるばかり。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)