“けいがい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
形骸65.4%
謦咳23.1%
傾蓋9.6%
謦欬1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
読経どきょうの間ですら、焼香の際ですら、死んだ仏のあとに生き残った、この私という形骸けいがいを、ちっとも不思議と心得ずに澄ましている事が常である。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
彼らの謦咳けいがいに接せんがために、ロシアの全土からおびただしい巡礼が、千里の道を遠しともせず、群れをなしてこの町へ流れこんで来るのであった。
中には百年も交りたるように親みあうも見えて、いとにがにがしき事に覚えぬ。若し方今のありさまにて、傾蓋けいがいの交はかかる所にて求むべしといわばわれ又何をかいわん。
みちの記 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
わたくしが始めて先生の謦欬けいがいに接することを得たのは、明治三十三四年頃先生の戯曲玉篋兩浦島たまくしげふたりうらしまが伊井一座の新派俳優によつて市村座の舞臺で演じられたのを見に行つた時であつた。
鴎外記念館のこと (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)