“くすぶ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
97.2%
1.9%
0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どうせ彼女はあのむさくろしい千束町に一日くすぶっている筈はないから、毎日々々、近所隣を驚かすような派手な風俗で出歩くだろう。
痴人の愛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
襖にはなにか墨絵で花鳥が描いてあるらしいが、古びているうえに擦れたりくすぶったりして絵柄はよくわからなかった。煤っているのは炉で火をいたからであろう。
晩秋 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
ところで、家や土蔵が崩れ落ちて、柱や商品のぶすぶすくすぶる白い煙のかげに、この地方では見かけぬ消防夫が、あっちこっちにも立っている。
老狸伝 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)