“きやら”の漢字の書き方と例文
語句割合
伽羅100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
紫檀したんや、黒檀こくたんや、伽羅きやら肉桂にくけいなぞを送つてゐたものだが、その後、日本の鎖国の為に、帰国出来なくなつた日本人が、此の地に同化した様子で、墓碑の表なぞに
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
見られ其方手元に之有し伽羅きやら一兩目餘入たる金の香箱かうばこは細川越中守方より訴へに及びし紛失ふんじつの品なり其方如何して所持しよぢ致せしや有ていに申せと云はれしかば九助はかうべ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
あまつさへ今迄の住居に比べて、こゝは蚊も少なく、余りにやかましかりし蛙の声もなく、畳もふすま障紙しやうじも壁も皆新しくて、庭には二百年も経ぬらしと思はるゝ伽羅きやらの樹あり。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)