“かみじやま”の漢字の書き方と例文
語句割合
神路山100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
昼は千早振ちはやぶる神路山かみじやまの麓、かたじけなさに涙をこぼした旅人が、夜は大楼の音頭おんど色香いろかえんなるに迷うて、町のちまたを浮かれ歩いていますから、夜のにぎわいも、やっぱり昼と変らないくらいであります。
大菩薩峠:06 間の山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
階下したも二階もこの温気うんきに、夕凪のうしおを避け、南うけに座を移して、伊勢三郎いせのさぶろう物見松ものみのまつに、月もあらば盗むべく、神路山かみじやま朝熊嶽あさまがたけ、五十鈴川、宮川の風にこがれているらしい。
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
神路山かみじやまの樹はあおくても、二見の波は白かろう。ひどいきおい、ぱっと吹くので、たじたじとなる。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)